「鍵泥棒のメソッド」を見ました。これについては事前には全く内容を下調べしておらず、本当は「夢売るふたり」を見ようと思っていたのが、その方の都合のいい上映時間が終わってしまったので、こちらに変えたものです。
結論から言えば、非常に楽しめました。主人公は次の三人。婚活する宣言をしたVIP雑誌の編集長(これが実は重要な伏線…)に広末涼子(眼鏡姿が似合いすぎて、最初、そうとはわからなかった…)、記憶喪失の『殺し屋』に香川照之、売れない役者に堺雅人。個人的には、森口瑤子さんも好きなので、勝手に4人目の主役としたいと思います。
ストーリーは、銭湯で売れない役者が、あっと転がしてしまった石けんで、たまたま同じ時間にいた殺し屋が滑って頭を打って記憶喪失になってしまい、その銭湯の鍵から、殺し屋の所持品一切を盗んでしまった役者が起こすドタバタと、意外とまじめな殺し屋が役者の練習を始め、その懸命な姿に、努力の好きな婚活中の編集長が惚れてしまうというもの。
編集長は、予定調和がお好きなまじめな方で、1ヶ月で恋人を見つけて、次の1ヶ月で結婚式を挙げる、と目標を立てていきます。あれっ、どっかで聞いたような、考えてしまっているような、うかつにも言ってしまってものすごく引かれてしまったような…。
それに、殺し屋が『殺した』社長の遺産に森口瑤子演ずる愛人が絡んで、話がややこしくなります。こんなんで話がまとまるのかなあ、と心配していましたが、最後にきちんとまとめてくれました。もちろん森口さんは素敵です。パートのレジ打ちをしている清楚な感じから、元ホステスのはすっぱな感じまで、いい味を出しています。見惚れてしまいます。
それから、途中で、編集長のお父さんの葬式があるのですが、一度葬式を仕切った私としては、ああ、あのかたちだと祭壇は○百万円くらいで、そのほかに献花があるから1つ○万円として…なんて、思ってしまいました。お父さんがビデオで語りかける場面では、何だか当日の自分を思い出してほろりときました。
さて、殺し屋が乗っていた車は、アストンマーチンのようでしたが、本当に壊してしまったんなら、何ともったいないことでしょう、と話の筋にはほとんど関係の無いことが気になって話に集中できなかった自分が、ちょっと情けないなあなんて思いました。
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